ライオンキングはジャングル大帝のパクリ!?類似点や海外の反応を細かくまとめました
現在「ライオンキング」実写版が世界中で公開されています。大ヒットアニメ映画のリメイクともあり世界中で大きな盛り上がりを見せていますが、その一方SNS上では少し趣の異なる話題に注目が集まっています。それはライオンキングが手塚治虫の「ジャングル大帝」のパクりではないかという疑惑についてです。
Osamu Tezuka, a Japanese animator, created the anime, "Kimba the White Lion," in 1965. Disney claims they knew nothing about Tezuka & prided that the Lion King was original content.
— boop (@boopyape) July 22, 2019
“While others search for what they can take, a true king searches for what he can give.”
-Mufasa pic.twitter.com/HxoVpByOu7
ジャングル大帝はアメリカでアニメ化もされています
「ジャングル大帝」は手塚治虫により1950年から1954年の間連載された漫画シリーズです。数度にわたり映画化やTVアニメ化されていて、その中でも1965年から放送されたTVアニメシリーズは「キンバ ザ ホワイト ライオン(Kimba the White Lion)」というタイトルでアメリカでもNBCにより放送され話題となっています(キンバは主人公レオのアメリカ版の名前です)。
パクリ疑惑騒動を簡単におさらい
そんなジャングル大帝とライオンキングの両作品の間にはキャラクターのビジュアルから個々のシーンまで様々なところに類似点が見られます(後述)。そのためライオンキング(1994)が公開された当時はジャングル大帝のパクりではないかという疑惑がアメリカや日本を中心に取り沙汰され話題となったことがありました。
ディズニーは疑惑を否定し続けている
これらの疑惑が20年以上経った現在も大きな話題となる原因は、疑惑を裏付けるような数々の証拠が上げられているにも関わらずディズニー側がジャングル大帝の影響の一切を否定していることにあると思います。初めて疑惑が話題となった当時は結局真実がうやむやにされたまま騒動が下火となってしまいましたが、実写版の公開が燃料となり騒動が再燃したようです。
ライオンキングのドコがパクり?
それでは騒動について、まずどんなところがパクリだと言われているのか具体的に見ていきたいと思います。両作品の似ている箇所をキャラクター、シーン、ストーリーの3つに分けてまとめました。
キャラクター
両作品に出てくるキャラクターを比較すると、若干の違いはあれ非常に多くの共通点がみられます。ジャングル大帝のキャラクターは漫画版やアニメ版などで微妙に異なりますが、その中でもアメリカでも公開された1965年版TVシリーズのメインキャラクターはライオンキングのものとほとんど丸被りのようになっています。
主人公の子ライオン
両者とも子供の雄ライオンが主人公です。父親は動物たちの王様でしたが殺されてしまいます。物語の中で大人へと成長し王様になります。
主人公の幼なじみ
両作品には主人公と幼なじみのライオンが登場し、やがて大人になり結婚し子供を産むことになります(ライオンキング2の設定を含む)。ディズニーの映画にヒロインが出てくることは珍しくないですが幼なじみと結婚するストーリーはこれ以外にほとんどありません(少なくとも筆者には思い当たりません)。また自然界では別の群れのライオン同士が交わるので、写実性を意識した結果とも考えられません。
宿敵のライオン
両作品には主人公の宿敵として大人のライオンが出てきます。両者とも鬣の黒いライオンで、左目に傷を負っています。
子分のハイエナ(1965年版オリジナルキャラクター)
両作品とも主人公の宿敵のライオンにハイエナの子分がいます。ライオンキングでは3匹組、ジャングル大帝では2匹組です(ただし、黒ヒョウを合わせると部下は3匹になります)。どちらも少しマヌケでドジな性格をしています。
主人公の友達の二匹組
両作品には主人公の友達として大小デコボコな2匹組が出てきます。ライオンキングではミーアキャット(小)とイボイノシシ(大)が、ジャングル大帝ではオウム(小)とインパラ(大)です。種類は違うもののどちらもコメディ要素が強く、また二匹組の片方が一方の背に乗ることがあるなどの特徴が共通しています。ちなみにオウムではありませんが似たようなキャラクターとしてサイチョウという森林(ジャングル)に生息する鳥がライオンキングにも登場しています。
マントヒヒ(1965年版オリジナルキャラクター)
両作品にマントヒヒが出てきます。両者とも単なる友達はなく主人公より年長であり助言を与えるようなポジションにあるという共通点があります。
個々のシーン
ライオンキングのシーンにはジャングル大帝で登場したシーンとよく似たものが多くみられます。主なものを以下に上げました。
プライドロック
ライオンキングでは「プライドロック」と呼ばれる先端が突き出た岩が登場します。この岩の先端にライオンが立つ画はライオンキングの象徴の一つですが、これは元々ジャングル大帝の象徴的な画の一つでもありました(漫画の表紙から、TVアニメのオープニングにまで出てきます)。
スカ―がムファサを崖から突き落とすシーン
ライオンキングでは崖から落ちそうになったムファサ(もしくはシンバ)をスカ―が爪を立てて落とそうとするシーンがありますが、それとよく似たシーンが1966年版のTVアニメ:「ジャングル大帝 進めレオ」に登場します(ただし爪ではなく牙を使います)。
ムファサが雲の中に浮かび上がるシーン
ライオンキングでは雲の中に死んだ父親の亡霊が現れます。ジャングル大帝では雲や星座、月の中に主人公が親を想います(漫画やアニメ、映画を通し度々出てくるシーンです)。
シンバとスカ―が闘うシーン
シンバとスカ―の闘いは、1966年版のTVアニメの中の主人公と別のライオンとの闘いのシーンによく似ています。相手を足で蹴り上げ崖からつき落とすことで決着が着くところまで共通しています。
巨大な太陽をバックに動物の群れが歩くシーン
「巨大な太陽」は舞台にも登場するライオンキングのシンボル的なイメージですが、ジャングル大帝の中でも使われています。ただし、このイメージがジャングル大帝オリジナルなのか元々あるサバンナの一般的なイメージなのかは不明です。
---転記終わり---