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提供館 (Library)所沢市立所沢図書館 (2310110)管理番号 (Control number)所沢新所-2017-009事例作成日 (Creation date)2014/11/03登録日時 (Registration date)2017年12月28日 00時30分更新日時 (Last update)2017年12月28日 11時38分質問 (Question) 台風の勢いを人工的に軽減させたり、消滅させたりする方法があるのか知りたい。また、それが現実に可能かどうかも知りたい。
回答(Answer) ≪台風を人工的に消滅させる方法≫ 以下の資料に記載があります。
回答プロセス〇『気になる天気の話146』 水沢周・藤井幸雄/編著 講談社 1994年 〇『調べて学ぶ〈地球と天気〉』9 村松照男/著 岩崎書店 1998年 〇『世界の災害の今を知る 水と風の災害』2 クリス・オクスレード/著 市澤成介/監訳 文溪堂 2006年 ≪台風を消滅させる方法の実用性≫ 以下の資料に記載があります。 〇『台風』 渡辺博栄/著 数件出版 2005年 〇『1億人の気象学入門』 道本光一郎/著 三天書房 2000年 〇『台風のついせき竜巻のついきゅう』 かこさとし/作 小峰書店 2001年 〇『気象ハンドブック』 新田尚/編集 朝倉書店 2005年 〇『地球大異変』日経サイエンス編集部/編 日本経済新聞社 2006年 また、以下の新聞記事とウェブサイトにも台風の防止・抑制に関する情報の記載があります。 〇朝日新聞 1971年8月25日 東京朝刊 P3 「日米合同で台風退治」 〇読売新聞 1991年9月14日 東京夕刊 P1 「よみうり寸評 台風の人工変換は可能?」 〇ウェブサイト「特許情報プラットフォームJ‐PlatPat」 台風を防止、抑制する装置の特許情報あり。 (Answering process) 1、所蔵資料の内容確認
≪台風を人工的に消滅させる方法≫ 以下の資料に記載あり。 〇『気になる天気の話146』 水沢周・藤井幸雄/編著 講談社 1994年 P158「台風の進路を変えることは可能か」の項目に、 「飛行機でドライアイスやヨウ化銀を撒いて水蒸気凝結の種とし、そのエネルギーの幾分かを削減しようとする実験が昭和36年ごろ、シンプソンとラングミューアという学者をリーダーにおこなわれた」と記載があるが、その実験の成功・不成功については明記されていない。 〇『調べて学ぶ<地球と天気> 』9 村松照男/著 岩崎書店 1998年 P60「台風をつくりかえる」の項目に、 台風の周囲に臭化銀の粒をまき、雨を誘因させることで気圧を下げて風を弱めようとする実験について記載がある。しかし、その成果については判定が困難とされている旨の記載あり。 〇『世界の災害の今を知る 水と風の災害』2 クリス・オクスレード/著 市澤成介/監訳 文溪堂 2006年 P43「台風をコントロールする」の項目に、 専門家のアイデアの一つとして、台風に塩か氷を落として台風の眼を大きくして風を弱める方法の記載あり。 ≪台風を消滅させる方法の実用性≫ 以下の資料に記載あり。 理論上可能でも、台風の制御によって起こるであろう水不足や二次被害などの問題を考慮すると、台風の消滅あるいは制御は現状の科学のレベルでは現実的ではないとの記載が見られる。 〇『台風』 渡辺博栄/著 数研出版 2005年 P187「台風制御を巡る2つの問題」の項目に、 台風の制御について「可能性の光明はなくもない」が「あまり現実的ではない」、「現在、台風制御計画は国際的には凍結されたままとなっている」と記載あり。 〇『1億人の気象学入門』 道本光一郎/著 三天書房 2000年 P83 Q&Aコーナー 「Q.台風を人工的に消滅させることは可能なのでしょうか?」 「A.費用対効果の面を考慮しなければ、ある程度可能」だが、人工的な消滅に伴う難題として水不足や他の自然災害の誘発が懸念される旨の記載あり。 〇『台風のついせき竜巻のついきゅう』 かこさとし/作 小峰書店 2001年 P16「台風をふせげるか、つぶせるか」の項目に、 「台風をふせぎ暴風雨をおさえるには、それ以上の力がいります。(中略)台風などのもっている力(エネルギー)がどのくらいか計算してみると、およそ10の18乗ジュールであることがわかります。それはマグニチュード8という大きな地震の力と同じくらいです。そしてそれは原子爆弾(広島型)の10万発分、水素爆弾の100発分となります。ですから、台風のなかまをつぶそうとしてもかえってちがう災害をおこし、むだをうむことになります。」と記載あり。 2、本館参考室による追加資料 〇『気象ハンドブック』 新田尚/編集 朝倉書店 2005年 P924~925 「台風の人口制御」の項目に以下のとおり記載あり。 「米国において1962年から商務省米国気象局とアメリカ海軍省が共同して大規模なハリケーン人工制御研究プロジェクト(Stormfuryプロジェクト)が始まった。(中略)結局、実験結果が自然変動かもしれないこと、また、ハリケーンには想定したほどの過冷却水が存在しないという理由でハリケーンの人工制御は終止符を打った。現在のところ、ハリケーンや台風の人工制御については有効な仮説や技術があるとは考えられていない。いくつかのアイデアが提案されているが実用化の可能性はきわめて低い。たとえば、台風のエネルギー源である水蒸気の流入を抑えるために、台風が通過する海上の海面温度を下げる方法が考えられる。深層水をくみ上げ温度を下げる方法、氷山を極地方から曳航する方法があるが経済的に実用化は困難である。上空にヨウ化銀などを散布し巻雲を発生させ日射をさえぎることにより海面水温を下げることも考えられる。しかし、大気はいつも巻雲が発生する状況にないこと、海水の熱容量の大きさに比べて巻雲による海面の冷却効果は小さいことから、これもまたアイデアの段階である。」 〇『地球大異変』日経サイエンス編集部/編 日本経済新聞社 2006年(川口市立図書館所蔵資料) P76~83 「台風をあやつる 夢ではない制御 R.N.ホフマン」に、 1960年代に行われたハリケーンを弱める方策「クラウドシーディング(雲へのたねまき)」についての解説 著者であるR.N.ホフマンが所属する大気環境研究所(AER)が進めている実験と、その実用性について記載あり。 3、データベースの確認 【聞蔵Ⅱビジュアル】 キーワード:台風、ヨウ化銀 〇1971年8月25日 東京朝刊 P3 「日米合同で台風退治」 ヨウ化銀を台風の目の回りの雲の中に散布して勢力を弱める実験計画が、科学技術庁の国立防災科学技術センターと米海洋大気庁の国立ハリケーン研究所の間でねられているという記事あり。 【ヨミダス歴史館】 キーワード:台風、ヨウ化銀 〇1991年9月14日 東京夕刊 P1「よみうり寸評 台風の人工変換は可能?」 「米国では一九六一年から七一年にかけ四回、ヨウ化銀をまいて、人工変換の実験をした。」と記載あり。ただし、実験結果の判定は困難で、費用もかかるため、近年、積極的な実験は行われていないとの記載もあり。 4、インターネット情報の確認 〇ウェブサイト「特許情報プラットフォームJ‐PlatPat」 特許・実用新案の検索ができるサイトで、台風を防止、抑制する装置の特許が確認できた。 5、記載のなかった資料 ×『図解・台風の科学』 上野充/著 山口宗彦/著 講談社 2012年 ×『よくわかる気象のしくみ』 青木孝/監修 ナツメ社 2006年 ×『台風学入門』 村山貢司/著 山と溪谷社 2006年 ×『台風の科学』 大西晴夫/著 日本放送出版協会 1992年 ×『最新気象学のキホンがよ~くわかる本』 岩槻秀明/著 秀和システム 2008年 ×『気象科学事典』 日本気象学会/編 東京書籍 1998年 ×『最新気象の事典』 東京堂出版 1993年 ×『WMO気候の事典』 WMO/[編] 丸善 2004年 (以下省略) ---転記終わり--- ・転記元「 レファレンス協同データベース 」( ここ をクリック ![]() PR |
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