一般的なトウモロコシでポップコーンは作れない?


昨今、大ブームとなっているポップコーン。しかし、一般的なトウモロコシからポップコーンは作れないということをご存じでしたか? 恵泉女学園大学人間社会学部教授(生活園芸、野菜園芸学)の藤田智(ふじた・さとし)さんにその理由を聞きました。
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ポップコーンを作るには、ポップコーン種(爆裂種)を利用する必要があります。
トウモロコシにはスイートコーン種、ポップコーン種などさまざまな種類があります。このうち、一般的なトウモロコシはスイートコーン種で、「甘み種」とも呼ばれます。皮がやわらかく、甘くてみずみずしいのが特徴で、多くの場合はゆでたり、焼いたりして食べられています。
一方、ポップコーンを作るためには、ポップコーン種を使います。「爆裂(ばくれつ)種」とも呼ばれる種類で、皮が非常にかたいのが特徴です。加熱すると粒の内部の水分が水蒸気になって膨張し、圧力に耐えられなくなった皮が適度に破れてポップコーンになります。スイートコーン種の粒は、乾燥させてもポップコーン種ほどかたくならないため、ポップコーンを作ることはできません。
■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2014年12月号より
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・転記元は 「NHKテキスト View 一般的なトウモロコシでポップコーンは作れない?」(ここ をクリック )