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全国防衛協会連合会 平成30年度定期総会(講演会・特別寄稿)(転記記事)

---転記始め---
平成30年
平成30年度定期総会(講演会・特別寄稿)
                        防衛協会会報第144号30.10.1)掲載

            日本国憲法と自衛隊
《本記事は全国防衛協会連合会の平成30年度総会時における西修先生(駒澤大学名誉教授)よる講演内容の要約である》
      
                   講演中野西修先生

一、憲法9条の成立過程における3つのポイント
 第一点は、総司令部(GHQ)において、原点としてのマッカーサー・ノート第二原則にあった「自衛戦争も放棄する」という文言が、民政局次長のケーディス大佐によって、削除されたことです。ケーディスは、その理由を、「どの国も自己保存の権利をもつことは当然であって、それを否定するような条項を憲法に入れることは、非現実的だと思った」と私に語りました。
 第二点は、国会において、芦田修正が通過したことです。ご存知のように、芦田修正とは、第二項冒頭に「前項の目的を達するため」という字句を追加するもので、これにより、「自衛戦力」の保持が許されるという解釈の可能性が生じました。
 そして第三点は、極東委員会において、自衛戦力の保持が可能になったという解釈を前提にして、将来設置されるであろう戦力(軍隊)にはシビリアン・コントロールを徹底させるべく、「シビリアン」条項の導入を求め、実現しました。それゆえ、文民条項の導入と9条解釈とは、本来、一体不可分の関係にあるのです。ところが、政府は極東委員会での議論を知らないまま、9条と文民条項(66条2項)を切り離して解釈してきました。ここに9条解釈に関する最大の混迷の原因があります。
二、世界の憲法との比較
◇日本国憲法は新しくない
 私が調べた世界の現行成典化憲法189中、日本国憲法は古い方から14番目であり、かつ一度も改正されていません。70年以上も無改正は日本の憲法だけで、比較憲法的には異常、異例です。同じ敗戦国のドイツ(49年制定)はすでに60回(のべ201カ条)、イタリア(47年制定)は20回(のべ49カ条)の改正を経ています。
◇平和条項は日本の憲法だけでない
 上記189カ国の憲法中、159もの国の憲法(84.⒈%)に平和条項があり、日本国憲法が世界で唯一の平和憲法であるという表現は、完全に誤りです。また各国憲法には、当然に国防条項もあります。フィリピンは1987年に新憲法を作成するにあたり、平和条項の象徴として、外国の軍隊を駐留させないという条項を入れました。そこで米軍はフィリピンから撤退しましたが、その結果、中国による南シ海諸島の軍事基地化が進められています。もって他山の石とすべきではないでしょうか。
◇世界で新しく作られた憲法との比較
 1990年~2017年4月までの期間に、世界では103カ国でまったく新しい憲法が作られました。そのうち平和条項は101の憲法(98.1%)にあります。それと同時に、国家緊急事態条項は103カ国すべてに存在します。一方で平和条項を掲げ、他方で平和が侵された場合、いかにして憲法秩序を回復するか、国家緊急事態条項をペアで設定するのが、世界の憲法常識なのです。
三、平和安全法制の合憲性
 平和安全法制の制定に関し、自民党招致の参考人を含め、3人の憲法学者が同法制の違憲性を唱えたことにより、大きな問題になりました。私はかれらの言説を官報で読みましたが、違憲の根拠は従来の政府解釈を逸脱しているというものでした。違憲か合憲かは、政府解釈が基準になるのではなく、憲法の条文そのものが基準になるべきでしょう。
 前述した9条のいきさつからみて、わが国を防衛するための限定的な集団的自衛権の行使は、合憲と判断されます。私は、衆議院の安全保障特別委員会で3人の憲法学者の違憲根拠の薄弱性と同法制の合憲を唱えたのですが、時すでに遅し。翌日の朝日新聞社説には、「(自民)党内の動揺を見せつけられた後では、(西氏の主張は)説得力に乏しい」(平成27年6月23日付)と記述されました。
四、護憲勢力の主張の欺瞞と無知
◇枝野幸男代表
 枝野代表は、9条の改正に反対の姿勢を鮮明にしていますが、『文芸春秋』平成25年10月号には、自ら憲法9条の改正私案を提示し、そこでは限定的な集団的自衛権のみならず、国連の同意による集団安全保障による「武力行使」を完全に認めています。
◇共産党
 共産党はこの憲法ができるとき、「憲法9条はわが国の民族の独立を危うくする危険があるので、わが党は反対しなければならない」と明言しています(昭和21年8月24日)。
◇朝日新聞
 同紙の平成29年5月9日の社説には、政府が自衛隊に関し、「必要最小限度の武力行使と実力組織の保持は、9条の例外として許容される」との解釈をとってきていると書いています。政府は自衛隊を「9条の枠内」として解釈してきており、「9条の例外」とは一度も言っておりません。朝日新聞は政府の解釈を理解しないまま、政府の安全保障政策を批判してきたという無知をさらけ出しました。
五、憲法改正に向けて
 自民党は、今年2月24日、4項目からなる『条文イメージ』(たたき台素案)を発表しました。きたる憲法改正論議のたたき台になるものですが、率直に言って、粗雑で解りにくい。最終的にどのようなものになるかわかりませんが、ただ消極的に見守るだけでなく、協会として積極的に輪を広げ、主体的に行動していただきたいたいと期待しています。

平成30年度定期総会
                        防衛協会会報第143号30.7.10)掲載

環境の変化を踏まえた 防衛意識の高揚・自衛隊への支援協力
       全国防衛協会連合会第29回定期総会開催

 全国防衛協会連合会(佃和夫会長)は、7月4日(水)アルカディア市ヶ谷(東京都千代田区九段)において第29回定期総会を開催した。
 総会に先立ち、橿原神宮(奈良県)、㈱伊予銀行(愛媛県)及び塩崎 桂氏(愛媛県商工会議所連合会事務局長)に感謝状が贈られ、14名及び3団体が表彰された。
 総会では、佃会長の力強い挨拶のあと、平成29年度事業報告及び同収支決算書並びに平成30年度事業計画及び同収支予算書が審議され原案通り承認された。
 役員人事では11名の理事が退任し、新たに13名の理事が選任された。 席上「平成三〇年度防衛問題に関する要望書(本会報2面に全文掲載)」が配布された。  
 その後、西 修駒澤大学名誉教授の「日本国憲法と自衛隊」についての講演が行われ、約100名の聴講者で満席となった。講演会の席上、全国防衛協会冊子「日本国憲法と自衛隊」が聴講者に配布された。  
 懇親会では、山本ともひろ防衛副大臣から祝辞があり、安倍晋三内閣総理大臣、小野寺五典防衛大臣、中曽根康弘元総理大臣の祝電が披露された。

総 会

       
                総会でなごやかに挨拶する佃会長

              佃 和夫会長 挨拶(要旨)
 本日は、ご多忙の中、第29回定期総会に全国各地からご出席頂き誠にありがとうございます。 ご出席の皆様方には、平素より防衛協会の目的達成のためご尽力を頂き、心からお礼申し上げるとともに、防衛協会の事業・活動に多大なご支援・ご協力を賜り、感謝申し上げます。
 本日は、平成29年度の事業報告と収支決算報告、平成30年度の事業計画(案)と収支予算(案)、役員人事(案)についてご審議頂きますのでよろしくお願い致します。
  特に、平成30年度収支予算(案)につきましては、例年開催しております総会等を開催する会場費用の高騰等がありますが、事業運営に支障を来たすことがないよう努力いたしますので、皆様のご理解とご協力を宜しくお願い致します。
 さて、世界の安全保障環境は、シリア情勢やイスラム国をめぐる中東情勢に一向に好転の兆しが見えない中、今年2年目を迎えた アメリカ トランプ大統領の安全保障政策も現実を見据えたものになりつつあると感じております。
 我が国周辺の安全保障環境におきましては、北朝鮮の核施設廃止が前向きに進展し非核化につながることが期待されますが、道のりは厳しいものと予想されます。 また、中国による尖閣諸島周辺海空域での領海・領空侵犯等不安定要因がますます顕在化してきており、一段と厳しさを増しています。
 自衛隊の皆様は、日夜わが国の安全保障という重大任務に精励されるとともに、国内外において様々な活動を展開されており、国民の自衛隊に対する信頼と期待は一段と高まってきています。
 防衛協会が、その目的とする「防衛意識の高揚」と「自衛隊への支援・協力」を進めるためには、自衛隊を取り巻く環境の変化と会員の声を踏まえて事業を推進していくことが重要と考えております。
  全国防衛協会連合会は、来年、創立30周年という大きな節目の年を迎えます。この記念すべき節目の年に向け、これからの防衛協会のあるべき姿に思いを致し、会員の皆様との連携を更に深め、会勢拡大を含め各種事業を着実に推進して参りたいと考えますので、皆様の御協力をお願い申し上げます。
 本日は、駒澤大学名誉教授の 西 修 先生に「日本国憲法と自衛隊」と題してご講演いただきますので、とても楽しみにしております。
 最後になりますが、各協会の今後益々のご活躍とご発展を心から祈念申し上げ 挨拶とさせていただきます。  
              安倍内閣総理大臣祝電
 全国防衛協会連合会・第二十九回定期総会のご盛会を、心よりお慶び申し上げます。
 平成元年の連合会創立以来、遡れば、自衛隊が産声をあげて間もない頃、全国各地で結成された自衛隊協力会、防衛協会の時代より、長年にわたり自衛隊を支えて頂いた、全ての関係者の皆様に、内閣総理大臣として、心から御礼申し上げます。
 政府の最も重要な責務は、国民の命と平和な暮らしを守り抜くことであり、安全保障政策の根幹は、我が国自らの努力であります。その中核が自衛隊であり、自衛隊が十全に能力を発揮するためには、国民の理解と協力が不可欠です。
 貴協会が設立以来、「自分の国は自分で守ろう」を合言葉に、全国各地において、我が国の防衛と自衛隊支援のため、熱心かつ地道な活動を展開しておられることに、深甚なる敬意を表します。
 自衛隊は、今この瞬間も、荒波を恐れず、乱気流を乗り越え、泥まみれになってもなお、ただ一心に、平和を守り続けています。皆様の支えがあるからこそ、過酷な環境のもとでも、高い士気を保ち、全力を出し切って、国民の命と平和な暮らしを守ることができます。自衛隊の最高指揮官として、改めて、篤く御礼申し上げます。
  皆様には、今後とも、自衛隊にお力添えを賜りますよう、お願い申し上げます。
 全国防衛協会連合会の益々の発展と会員の皆様のご活躍を心より祈念して、私のメッセージとさせていただきます。
                   平成30年7月4日         内閣総理大臣 安倍 晋三
表彰おめでとうございます

                  表彰記念写真(中央佃会長)
防衛意識の高揚と自衛隊への支援協力に率先尽 力するとともに、組織の拡大強化につとめ当会の 使命達成とその発展に貢献した功績により、全国 防衛協会連合会の次の方々が佃和夫会長から表彰 されました。(順不同)     
坂下 一幸   北海道自衛隊協力会連合会
佐久間 彦   北海道自衛隊協力会連合会
遠藤 幸子        宮城県防衛協会
矢崎 敏弘        埼玉県防衛協会
長島 晃一        静岡県防衛協会
吉田 啓方        兵庫県防衛協会
横井 貴典        香川県防衛協会
女性部会    千葉県自衛隊協力会連合会
新潟市自衛隊協力会  新潟県自衛隊協力会
丹伊田和義   北海道自衛隊協力会連合会
武田 隆一        青森県防衛協会
前田 修         群馬県防衛協会
塩浦 綾子        埼玉県防衛協会
竜田 和子        奈良県防衛協会
中筋 章聡        徳島県防衛協会
空閑 彰彦        佐賀県防衛協会
天理支部         奈良県防衛協会
講 演 会 & 懇 親 会

      
             講演する駒澤大学名誉教授 西 修先生

 「日本国憲法と自衛隊」の演題で、第9条の成立経緯、世界の憲法との比較、平和安全法制の合憲性、護憲勢力の主張の再検証、西試案について講演。

      
             懇親会で祝辞を述べる山本防衛副大臣

平成29年度理事会・評議員会

                          防衛協会会報第142号(30.4.1)掲載

          平成29年度理事会・評議員会開催

 全国防衛協会連合会(佃和夫会長)は、3月8日、グランドヒル市ヶ谷(東京都新宿区)で、平成29年度理事会・評議員会を開催し、第29回定期総会(平成30年7月4日(水)アルカディア市ヶ谷 東京都千代田区九段北で開催予定)に付議すべき事項が決まった。
【審議案件】
1 平成29年度事業報告(案)
2 平成29年度収支決算書(案)
  特別会計(その1)収支決算書(案)及び特別会計
      (その2)「大規模災害派遣部隊等活動支援基金」収支決算書(案)
3 平成30年度事業計画(案)
4 平成30年度収支予算書(案)
  特別会計(その1)収支予算書(案)及び「大規模災害派遣部隊等活動支援基金」収支予算書(案)
5 役員人事(案)
【報告案件】
 平成30年度要望書 等    

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                   佃会長挨拶

       
                      挨拶する佃会長

 皆様方には、平素より防衛協会の目的達成のためご尽力を頂き、心からお礼申し上げるとともに、防衛協会の事業・活動に多大の ご支援・ご協力を賜り、感謝申し上げます。
 さて、本日は、平成29年度の事業報告(案)と収支決算(案)、平成30年度の事業計画(案)と収支予算(案)、役員人事(案)等、7月の総会に付議する議案についてご審議頂きます。
 特に、平成30年度収支予算(案)につきましては、例年開催しております総会の会場費用の高騰等がありますが、効率的な予算の執行に努め事業運営に支障を来たすことがないよう努力 いたしますので、皆様のご理解とご協力を宜しくお願い致します。
 さて、世界の安全保障環境は、イスラム国が「首都」と称するラッカの陥落により消滅に近づきつつありますが、シリア情勢は一向に好転の兆しが見えない状況にあるなど、いまだ中東諸国の混迷が続くなか、今年2年目を迎えたアメリカ トランプ大統領の安全保障政策も 現実を見据えたものになりつつあると感じております。
 我が国周辺の安全保障環境も、北朝鮮の核開発の進展と度重なる弾道ミサイルの発射実験、中国による尖閣諸島周辺海空域での 領海・領空侵犯等不安定要因がますます顕在化してきており、一段と厳しさを増しています。
 このような中、安倍総理が「第9条に自衛隊の存在を明記する」という憲法改正の2020年施行を目指す旨を表明したことを受けて、「論議の活性化」が期待されます。自衛隊の皆様は、日夜わが国の安全保障という重大任務に精励 されるとともに、国内外において様々な活動を行っており、国民の 自衛隊に対する信頼と期待は一段と高まってきております。防衛協会が、その目的とする「防衛意識の高揚」と「自衛隊への支援・協力」を進めるためには、自衛隊を取り巻く環境の変化と 会員の皆様のご意見を踏まえて事業を推進していくことが重要と 考えております。
 全国防衛協会連合会は、来年、創立30周年という大きな節目の年を迎えます。この記念すべき節目の年に向け、これからの防衛 協会のあるべき姿に思いを致し、会員皆様との連携を更に深め、 会勢拡大を含め各種事業を着実に推進して参りたいと考えますので、皆様の御協力をお願い申し上げます。
 最後になりますが、各協会の今後益々のご活躍とご発展を心から祈念申し上げご挨拶と致します。 

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                    講演会
理事会・評議員会終了後、「緊迫する東アジア情勢」の演目で、伊藤俊幸常任理事の講演会が開催され最新銃声について講演した

       


---転記終わり---
   ・転記元「平成30年度定期総会(講演会・特別寄稿)」(ここ をクリック emoji


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【2018/12/29 19:10 】 | みんなが知らないこと | 有り難いご意見(0)
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